はいさい、
今週末には梅雨が明けるのか??という期待がかかります。
本当の夏ももう少しですね。(しかし沖縄の場合夏の次に真夏があります。)
ということで生き物紹介第3弾。
今回の生き物は「クマノミ」。
海のアイドル「カクレクマノミ」も出てきますよ~~
(*以下の文で「クマノミ」は全体として、クマノミは個別の種を指すこととします。)
1.「クマノミ」って??
「クマノミ」と一口に言ってもさまざまな種類がいます。現在世界では2属30種が確認んされており、そのうちクマノミ、ハマクマノミ、カクレクマノミ、ハナビラクマノミ、セジロクマノミ、トウアカクマノミの6種が日本で確認できます。
(今回は日本で見られる6種の紹介です。)
「クマノミ」は漢字で「隈之実」や「熊之実」と書きます。
名前の由来は諸説ありますが、クマノミの体の模様が歌舞伎の隈取に似ていることに由来しているのだとか。
(「実」は昔小さな魚のことを実と言っていたことから来たそうです。)
皆さんご存じ「ファインディング・ニモ」。
そのお主役を張っているのが海のアイドル「カクレクマノミ」。
とお思いの方も多いでしょう。
実は・・・ファインディング・ニモの主役は・・・厳密には・・・
カクレクマノミではございません!!
ファインディング・ニモの舞台はオーストラリアのグレートバリアリーフですが、そこにはカクレクマノミは住んでおりません。
代わりに住んでいるのが・・・「クラウン・アネモネフィッシュ」。
これこそが本当の主役とされています。
(もし友達とダイビングをすることがありカクレクマノミを見たのなら、ドヤ顔で教えてあげてください笑)
欧米ではカクレクマノミとクラウンアネモネフィッシュにそれぞれ別の名前が付けられているので問題ないのですが、後者は日本に住んでいなかったため和名がなかったんですね。
そのため、日本では便宜上カクレクマノミで定着したんです。
ちなみに、ディズニーの日本のホームページでもニモはカクレクマノミで紹介されています。
ぶっちゃけ似ているので、私もカクレクマノミをニモと言ってもそんなに気にしていないのですが、ファインディング・ニモ放映直後にはカクレクマノミが乱獲されてしまったらしく数が減少してしまったみたいです・・・
(ナカユクイの記事でも書きましたが、カクレクマノミ住んでいるイソギンチャクもろとも持っていかれるということがありました。もちろん台風で荒れた際にイソギンチャクもろとも吹っ飛ばされてしまった可能性もなくはないですが・・・)
3.イソギンチャクに住める不思議
イソギンチャクと言えばどんなイメージがありますか??
綺麗、危ない、怖い、痛い、可愛い、いろいろあると思います。
いつから定着したのかは分かりませんが、イソギンチャクは触ってはいけない、というのが一般常識でしょう。
そんなイソギンチャクでクマノミが住める理由は何なのか。
この疑問を解明したのは愛媛県の女子高生でした。
イソギンチャクは海水のマグネシウム濃度が周りより低いものが近づくと刺胞を出します。クマノミは体表をマグネシウムを含んだ粘液で覆われており、イソギンチャクにくっついても刺胞が出ずに刺されないのです。
これも知っていれば海がもっと楽しくなります。
ぜひドヤ顔でバディに教えてあげてください!!
イソギンチャクとクマノミの共生関係については、分かりやすくまとめてあるサイトがあったのでそちらをご参照ください。
4.日本に住む「クマノミ」の紹介
さて、いよいよ日本に住む「クマノミ」の紹介です。
①ハマクマノミ


まずは「ハマクマノミ」です。
クマノミの中では大きめの種で、潜ればどこかしらにはいる印象です。
ほかのクマノミとは、胴体に白線が一本しかないことから見分けられます。
また、ほかのクマノミと比べると赤色が強いことからも見分けることが出来ます。
見た場所:砂辺、大度浜海岸、崎本部、山田ポイント、なかゆくいetc...
②クマノミ




「クマノミ」は沖縄で一番見れる種かもしれません。
どこにでもいるので私もほとんど素通りです。笑
こちらは成魚の場合胴体に2本の白線があることからほかのクマノミと見分けることが出来ます。
しかし、幼魚は3本の線があり成長するとともに消えていきます。
色は黄色に近いオレンジ。しかし、ほかのクマノミに比べて黒色の割合が多いです。中には全身真っ黒な個体もいます。
見た場所:砂辺、なかゆくい、崎本部、山田ポイント、長浜ビーチ、etc...




海のアイドル「カクレクマノミ」。
何やかんやでいろいろな場所で見ていますが、見るたびに写真を撮ってしまいます。
3本の白線があることからほかのクマノミ見分けることが出来、体色も赤味のあるオレンジ色です。
クマノミの幼魚が3本の白線があり、カクレクマノミと特徴が被ってしまいますが、クマノミの幼魚は黄色みが強いので見分けることが出来ます。
「1ハマ、2クマ、3カクレ♪♪」で覚えています。
見た場所:砂辺、なかゆくい、山田ポイント、安部、大度浜海岸、etc...


違いはエラ近くにある白線の有無。また、色味もセジロクマノミのオレンジ色とは違い、ピンク色が強いです。個体数もハマクマノミ、クマノミほど多くはないです。
見た場所:砂辺、伊是名島、真栄田岬、なかゆくい、山田ポイント、etc...
⑤セジロクマノミ


見た場所:砂辺、山田ポイント、希望ヶ丘ビーチ、備瀬崎、中の島ビーチ
「セジロクマノミ」はかなりレアです。希少価値はカクレクマノミよりも高いかもしれません。近場で安定して見られるポイントを私は知りません。ちなみに、砂辺で知っているセジロクマノミは浄水場の個体で今はいなくなっています。
ハナビラクマノミと違い背中に1本線が入っています。色味もオレンジ色に近いです。
⑥トウアカクマノミ



見た場所:なかゆくい、ポテト、石切
こちらもかなりレアですが、安定して見れるという点では、個人的にはセジロクマノミよりもレア度低めです。
「トウアカ」は「頭赤」と書く通り頭が赤いことから来ています。
クマノミの中では大きめで、攻撃的な種です。顔はブサイクですが、背中のハートマークはチャームポイントとなっております。
5.山田ポイントについて
最後に「山田ポイント」について触れておこうと思います。
このポイントは恩納村にあるポイントで、日本に住むクマノミ6種がすべてみられるという素晴らしいポイントです。
トウアカクマノミは体験ダイビングでは見れませんが、せっかく覚えたクマノミ6種をおさらい出来るという意味ではうってつけのポイントです。
流れもなく初心者から行けるポイントですから、恩納村で潜るときはリクエストしてみるのもいいですね。
(実はスキンで見に行ったことがあるというのはここだけの話。)
以上、「クマノミ」の生き物紹介でした。
クマノミに限らずですが、海の生き物が分かれば海の楽しさももっともっと増します。その導入として「クマノミ」6種を覚えてみてはいかがでしょうか。
ではでは、良きダイビングライフを。